肝胆膵第77巻第2号

免疫チェックポイント阻害剤のバイオマーカー探索

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  • 福岡 聖大,他(国立がん研究センター先端医療開発センター)
  • 発行日:2018年08月28日
  • 〈要旨〉
    近年,抗PD-1/PD-L1抗体,抗CTLA-4抗体に代表される免疫チェックポイント阻害剤の登場により,がん免疫療法がさまざまながん種において著しい臨床効果をもたらし,注目を集めている.しかしながら,抗腫瘍効果を認める患者は限定的(10〜40%程度)であり,臨床効果予測につながるバイオマーカーの開発が望まれている.現在臨床応用されているPD-L1の発現においても多くの課題があり,単一の因子から患者個々の複雑な免疫状態を評価するのは困難である.遺伝子変異,免疫フェノタイプ,腸内細菌叢など,さまざまな評価系を用いて,多角的に患者個々の免疫状態を評価することが重要であると考えられる.

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Biomarker to predict response to immune checkpoint inhibitor
福岡 聖大*1 西川 博嘉*2,3
*1国立研究開発法人国立がん研究センター先端医療開発センター新薬臨床開発分野
*2同 研究所腫瘍免疫研究分野/先端医療開発センター免疫TR分野
*3名古屋大学大学院医学系研究科微生物・免疫学講座分子細胞免疫学