肝胆膵第77巻第2号
レゴラフェニブの使用経験
電子書籍のみ
- 荒井 邦明,他(金沢大学)
- 発行日:2018年08月28日
- 〈要旨〉
レゴラフェニブは切除不能の肝細胞癌に対するソラフェニブ後の薬物療法としての有用性が第Ⅲ相試験(RESORCE試験)1,2)にて示され,2017年より本邦でも使用開始となった.自験例でも92%の高い腫瘍制御(RECIST)が得られ,腫瘍内部の血流変化を加味したmRECISTでは奏功率は75%を達成した.手足皮膚症候群をはじめ有害事象発生率は高いが,適正使用患者基準に基づきソラフェニブに忍容性を確認した症例に導入し,適切な休薬,減量にてマネージメントすることで,副作用中止なく,中央値6.5か月の治療期間を達成できる.
詳細
Clinical experience of regorafenib in HCC
荒井 邦明 寺島 健志 山下 竜也 金子 周一
金沢大学附属病院消化器内科