肝胆膵第81巻第2号
術後再建腸管における総胆管結石除去-安全に終わらせるためのコツ-
電子書籍のみ
- 横山 健介,他(自治医科大学)
- 発行日:2020年08月28日
- 〈要旨〉
再建腸管におけるバルーン内視鏡を用いた総胆管結石除去術を安全かつ確実に完遂させるためには,スコープの挿入,乳頭処置,結石除去などの複数のポイントにおいて技術と知識を要する.事前に術式を把握し,治療ストラテジーを検討したうえで,治療を開始する.スコープ挿入が難しい際には,脱気・浸水法を用いて,スコープのアングルを解除しながらトルクとアングル操作で挿入することで,安に挿入することが可能となる.また,胆管挿管する際には適切な位置に乳頭を位置させる必要があり,後の結石除去を容易にするため,積極的にEPBD(endoscopic papillary balloon dilation)やEPLBD(endoscopic papillary large balloon dilation)や可能であればEST(endoscopic hincterotomy)を付加する.また,結石除去の際は穿孔のリスクを避けるため引き抜き操作のみではなく,アングル操作を用いて施行する.
詳細
Bile duct stone removal in patients with surgical altered anatomy
横山 健介 矢野 智則
自治医科大学内科学講座消化器内科学部門