レンバチニブによる肝細胞癌治療
レンバチニブの使用経験 -奏効例を中心に-
電子書籍のみ
- 西島 規浩,他(明和病院)
- 発行日:2019年01月21日
- 〈要旨〉
肝細胞癌(HCC)に対する分子標的薬として,レンバチニブが2018年3月に本邦で認可された.われわれは,レンバチニブの第Ⅱ相試験(NCT00946153)において,5例のレンバチニブ投与例を経験し,レンバチニブ認可後の初期使用例3例を含めた8例の使用経験をここに報告する.レンバチニブの治療効果は,PR 5例,SD 3例であった.無増悪生存期間および全生存期間の中央値はそれぞれ5.7か月および9.6か月であった.レンバチニブ導入後早期に腫瘍濃染の消失,長期投与にて壊死・CRも期待できるようになったが,一方で,腫瘍濃染の消失が必ずしも完全壊死を反映しているとはいえず,治療効果判定および経過フォローには注意を要する.
詳細
Clinical experience of lenvatinib in hepatocellular carcinoma
西島 規浩*1,2 木村 達*2 大﨑 往夫*1,2
*1明和病院消化器内科
*2大阪赤十字病院消化器内科