レンバチニブによる肝細胞癌治療
進行肝細胞癌に対するレンバチニブの使用経験 -投与後早期の変化に着目-
電子書籍のみ
- 葛谷 貞二,他(名古屋大学)
- 発行日:2019年01月21日
- 〈要旨〉
レンバチニブの登場によって,進行肝細胞癌患者のさらなる予後延長が期待される.当院における投与後早期の変化に着目したレンバチニブの治療成績は,投与6週後のmodified RECISTによる奏効率は50%と良好であった.また,投与2週後の時点でも抗腫瘍効果である阻血性変化(腫瘍濃染の減弱や消失)が多くの症例でみられた.一方,有害事象に関しては高血圧,甲状腺機能異常,蛋白尿の発現頻度が高く,またレンバチニブの減量や休薬を余儀なくされた有害事象としては食欲低下が最も多く注意が必要と考えられた.
詳細
Initial experience of lenvatinib therapy for patients with advanced hepatocellular carcinoma focusing on early clinical response after administration
葛谷 貞二 石上 雅敏 藤城 光弘
名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学