レンバチニブによる肝細胞癌治療
肝細胞癌に対するレンバチニブの短期治療成績
電子書籍のみ
- 今井 幸紀,他(埼玉医科大学)
- 発行日:2019年01月21日
- 〈要旨〉
レンバチニブを投与した肝細胞癌症例の短期治療成績を解析した.対象は当院でレンバチニブを導入した肝細胞癌症例の32例.BCLC stageはAが7例,Bが7例,Cが18例であった.門脈浸潤はVp 0が21例,Vp 1/2が6例,Vp 3/4が5例で, 肝外病変は7例で認めた.抗腫瘍効果は1~2か月後の造影CT所見を基にmRECIST基準で判定した.24例で効果判定が可能であり,CRは8.3%,PRは29.2%で得られ,奏効率は37.5%であった.奏効率はBCLC stage Aで80.0%,stage Bで50.0%,stage Cで20.0%であった.TACE不応例と他の分子標的薬からの切り替え例の奏効率は,それぞれ66.7%と22.2%であった.レンバチニブ治療で,REFLECT試験と同様の高い奏効率が確認された.
詳細
Short term therapeutic efficacies of lenvatinib in patients with hepatocellular carcinoma
今井 幸紀 持田 智
埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科