レンバチニブによる肝細胞癌治療
レンバチニブを中心とした肝細胞癌治療の展望
電子書籍のみ
- 工藤 正俊(近畿大学)
- 発行日:2019年01月21日
- 〈要旨〉
ソラフェニブ以来,約10年間の新薬開発の暗黒時代を経て現在までに一次治療薬としてのレンバチニブ,二次治療薬としてのレゴラフェニブ,cabozantinib,ラムシルマブの臨床試験が成功し肝細胞癌領域においても複数の分子標的薬時代(multi-MTA era) に突入した.また免疫チェックポイント阻害剤の開発も進行中であるが,さらにレンバチニブとペムブロリズマブをはじめとするcombination免疫療法の治験も始まっており良好な結果を収めつつある.奏効のよいレンバチニブは今後intermediate stage肝癌の治療戦略を大きく変える可能性を秘めており,またcombination免疫療法は将来的に肝癌が「治る」時代を迎える可能性を示唆させるほどに,その開発に大きな期待が寄せられている.
詳細
Paradigm shift of treatment strategy in hepatocellular carcinoma
工藤 正俊
近畿大学医学部消化器内科学