肝細胞癌に対するレゴラフェニブ治療
当院におけるレゴラフェニブ治療-6 症例の使用経験-
電子書籍のみ
- 内川 慎介・他(広島大学病院)
- 発行日:2017年12月22日
- 〈要旨〉
当院においてレゴラフェニブ治療を行った6例について,1サイクル終了時点の有効性と安全性を評価した.6例ともソラフェニブ治療により,画像上の病勢進行が確認され,Child-Pugh A,ECOG Performance Status 0/1,ソラフェニブ忍容性のある症例であった.RESORCE試験のプロトコルに準じて160 mg/ 日,3週投薬1週休薬で開始した.CTCAE Grade 3の有害事象として,1 例にAST 上昇,手足症候群,1例に低リン血症,高血圧を認めた.そのうち,AST上昇を認めた1例は7日でレゴラフェニブ休薬したが,その後,全身状態が悪化しそのまま中止となった.その他の5例は減量なく1サイクル終了した.また,1 サイクル後の効果判定では,PR 1例,SD 3 例,PD 2例であった.レゴラフェニブの有害事象として,特に肝障害には慎重な対応を要する.
詳細
6 cases of regorafenib treatment for advanced hepatocellular carcinoma
内川 慎介 相方 浩 河岡 友和 茶山 一彰
広島大学病院消化器・代謝内科