肝胆膵第75巻第2号

肝癌切除後多発再発に対するソラフェニブの有用性とバイオマーカー探索−外科医の視点より−

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  • 海堀 昌樹,他(関西医科大学)
  • 発行日:2017年08月28日
  • 〈要旨〉
    当科で経験した肝細胞癌切除後の再発進行肝細胞癌に対するソラフェニブ治療例について検討した.2013年12 月までのソラフェニブ投与132例のうち,初回ソラフェニブ単独かつ治療効果判定が行われた82例を対象とした.内訳は術後肝内再発62例,肺転移3例,骨転移2例,腹腔内リンパ節転移1例,腹膜播種1例,多発再発13例であった.ソラフェニブ平均投与期間は373日間,最良治療効果はCR 3例,SD 57例,PD 22例,予後は無増悪生存期間中央値5.6か月,累積生存期間中央値21.9か月であった.Long SD(SD期間3か月以上)では累積生存期間は良好であり,Long SDに寄与した因子は多変量解析の結果ソラフェニブ開始から1か月間の総投与量および総投与期間であった.切除不能進行肝癌に対するソラフェニブは,有害事象対策を徹底し投与開始1か月間の用量を維持し,かつ長期間服用することによりLong SDが得られ,長期生存に寄与する可能性が考えられた.

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詳細

Utility of sorafenib for recurrence of hepatocellular carcinoma after hepatic resection
海堀 昌樹*1,2 石崎 守彦*1 松井 康輔*1 權 雅憲*1
*1関西医科大学外科学講座
*2同 次世代低侵襲外科治療学講座