肝胆膵第75巻第2号

脈管侵襲例に対するソラフェニブと肝動注の使い分け

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  • 山下 竜也,他(金沢大学)
  • 発行日:2017年08月28日
  • 〈要旨〉
    肝細胞癌は進行すると脈管侵襲,特に門脈への侵襲がみられる.これらの症例へのソラフェニブと肝動注の使い分けには,脈管侵襲の程度,肝予備能,併存する門脈圧亢進症の程度を考慮する.主要脈管侵襲例では,ソラフェニブの効果は限定的と考えられること,門脈圧亢進症として胃食道静脈瘤を合併していることから,本邦では肝動注が選択される.ソラフェニブは主要脈管以外の脈管侵襲例でChild-Pugh分類AまたはB 7 点までの症例に考慮される.ソラフェニブ,肝動注ともにこれらの症例への効果は限定的で放射線療法の併用や今後の薬物療法との集学的治療が期待されている.

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詳細

Differentiate treatment selection of sorafenib or hepatic arterial infusion chemotherapy for hepatocellular carcinoma with vascular invasion
山下 竜也 寺島 健志 金子 周一
金沢大学附属病院消化器内科