肝胆膵第75巻第2号

  • 特集/肝細胞癌の化学療法が変わる
  • 発行日:2017年08月28日
  • 〈企画趣旨〉
     分子標的薬ソラフェニブが2009年に発売になってから8年が経過した。その間に進行癌に対する1st line, 2nd lineの薬剤、中等度進行肝癌患者に対するTACE併用の薬剤、早期肝癌根治後のアジュバントの薬剤がglobal試験(一部国内のみ)として試みられてきたが、今までに計16試験もが失敗に終わっている。そんなnegative試験の連続の中で、昨年(2016年)6月のレゴラフェニブ(2nd line)の臨床試験成功、今年(2017年)1月のレンバチニブ(1st line)の臨床試験成功と立て続けに朗報が舞い込んだ。本号ではこれまでソラフェニブしか薬剤のなかった中で、標準治療としてのソラフェニブについての豊富でかつ掘り下げた使用経験をまとめるとともに、これまでの日本のお家芸である動注化学療法の今後、最近注目が著しい免疫療法の開発状況とともに、レゴラフェニブ、レンバチニブが臨床現場に登場することにより、確実に変わりゆく肝細胞癌の化学療法について、これまでの総括と今後の展望につき特集する。

書籍・雑誌のご購入

7,590円(税込)

決済方法:クレジットカード

カートに入れる

返品について

電子書籍のご購入

7,590円(税込)

決済方法:クレジットカード
ご購入には会員登録が必要です
電子書籍の返品はできません

カートに入れる

デモ版ご確認のお願い

初めて電子書籍をご購入される際は、事前にデモ版をご覧いただき、ご利用される環境での動作確認を行ってください。

デモ版を見る

電子書籍の閲覧にはインターネットに接続された環境が必要です。オフラインではご利用いただけません。

電子書籍の動作環境

お気に入り登録にはログインが必要

詳細

〈目次〉
〔巻頭言〕これからの肝癌化学療法について考える 山口大学名誉教授 沖田 極
特別座談会
急激に変貌する肝細胞癌の薬物療法を語る (司会)工藤 正俊(近畿大学)/池田 公史(国立がん研究センター東病院)/古瀬 純司(杏林大学)/小笠原 定久(千葉大学)
Ⅰ.肝細胞癌の分子標的治療(ソラフェニブ)
進行肝癌に対するソラフェニブ治療−各種ガイドラインを中心に− 兵庫医科大学 波多野 悦朗
中等度進行肝癌に対するソラフェニブ治療開始のタイミング(TACE 不応など) 岡山市立市民病院 能祖 一裕
腫瘍マーカーからみたソラフェニブ治療開始のタイミング 愛媛県立中央病院 平岡 淳,他
ソラフェニブ治療におけるBCAA製剤併用の効果 兵庫医科大学 西川 浩樹,他
肝動脈化学塞栓術からソラフェニブへの切り替えのタイミング 千葉大学 小笠原久,他
脈管侵襲例に対するソラフェニブと肝動注の使い分け 金沢大学 山下 竜也,他
〔コラム〕分子標的治療時代のTACE 再考・亜分類の重要性
分子標的治療導入を見据えたTACE 不応の現状 金沢大学 荒井 邦明,他
分子標的治療時代のTACE 再考−TACEに分子標的薬が置き換わるサブクラス− 福井県済生会病院 宮山 士朗
分子標的治療時代におけるIntermediate stage 肝癌の亜分類の重要性を考える 近畿大学 有住 忠晃,他
Ⅱ.ソラフェニブ治療の有効性
ソラフェニブの治療効果および予後予測因子 武蔵野赤十字病院 土谷 薫,他
ソラフェニブの治療効果予測バイオマーカー 近畿大学 坂井 和子,他
ソラフェニブ不応性獲得の分子メカニズム 東京医科歯科大学 大畠 慶映,他
どの時点で次治療に移行するか−臨床的PD(slow PD)に着目して− 国立病院機構九州医療センター 和田 幸之,他
どの時点で次治療に移行するか−画像的PDに着目して− 名古屋大学 葛谷 貞二,他
ソラフェニブ治療後の生存期間の重要性 金沢大学 寺島 健志,他
肝癌切除後多発再発に対するソラフェニブの有用性とバイオマーカー探索-外科医の視点より- 関西医科大学 海堀 昌樹,他
Ⅲ.ソラフェニブの忍容性・安全性
治療開始用量は400 mgと800 mg のどちらが妥当か 武蔵野赤十字病院 安井 豊,他
高齢者におけるソラフェニブ投与の安全性とその対応 神奈川県立がんセンター 森本 学
ソラフェニブ低用量開始例の治療成績と用量調節 三井記念病院 大木 隆正
GIDEON試験からわかること 広島大学 相方 浩,他
Ⅳ.分子標的薬の副作用管理
チームネクサバールの経験より−レゴラフェニブ,レンバチニブの管理も含めて− 国立がん研究センター東病院 竹野 美沙樹
市中病院における進行肝細胞癌に対するソラフェニブ副作用対策の工夫−患者サポートプログラム・ネクサリンクの導入− 市立函館病院 山本 義也,他
Ⅴ.動注化学療法の今後
動注化学療法は生き残れるか−臨床経験からの考察− 帝京大学ちば総合医療センター 小尾 俊太郎,他
動注はレジメンによって効果に差があるか−特にNew FPとLow dose FPについて− 医療法人弘恵会ヨコクラ病院 田中 正俊,他
動注化学療法は生き残れるか−エビデンスからみた動注化学療法の今後− 近畿大学 上嶋 一臣,他
進行肝癌に対する肝動注化学療法とソラフェニブの位置づけ−脈管侵襲,TACE 不応別の解析− 広島大学 河岡 友和,他
動注化学療法の新たな工夫− deferoxamineの効果− 山口大学 山﨑 隆弘,他
Ⅵ.分子標的薬の開発のこれまでを振り返る
1st line薬剤(スニチニブ,ブリバニブ,リニファニブ)−標的分子と結果の概要・失敗原因の考察− 杏林大学 古瀬 純司
2nd line薬剤(ブリバニブ,エベロリムス,ラムシルマブ,チバンチニブ,S-1)−標的分子と結果の概要・失敗原因の考察− 国立がん研究センター東病院 池田 公史
TACE 併用(Post TACE,BRISK-TA,SPACE,ORIENTAL,TACE-2)−標的分子と結果の概要・失敗原因の考察− 近畿大学 有住 忠晃,他
根治後アジュバント(Vitamin K2,STORM,レチノイド)−標的分子・結果の概要と失敗原因の考察− 横浜市立大学 田中 克明,他
肝細胞癌の新薬承認の現状−審査の考え方と今後の流れ− 医薬品医療機器総合機構 山口 智宏
TKIのキナーゼマッピングから肝癌治療の臨床を考える−分子標的治療のバイオマーカー − 近畿大学 西尾 和人,他
Ⅶ.レゴラフェニブ
レゴラフェニブの臨床試験はなぜ成功したのか−試験デザインについての考察− 千葉大学 小笠原 定久,他
ソラフェニブ不応後になぜレゴラフェニブは効くのか−基礎研究からわかること− 金沢大学 山下 太郎
ソラフェニブ・レゴラフェニブsequential 療法の効果を考察する 近畿大学 上嶋 一臣,他
レゴラフェニブの副作用マネージメントのポイント−構造式は似ていても副作用はソラフェニブと異なる− 国立がん研究センター東病院 三島 沙織,他
レゴラフェニブは今後,臨床現場でどのように使われるか 武蔵野赤十字病院 土谷 薫,他
Ⅷ.レンバチニブ
体重を切り口にしたレンバチニブの投与量設定の判断と意義−臨床での用量調節とPK 成績の関連性− 国立がん研究センター中央病院 奥坂 拓志,他
レスポンスのよいTK(I チロシンキナーゼ阻害剤)は肝癌の治療体系を変えるか−レンバチニブの第Ⅱ相試験からみえてきたもの− 虎の門病院 池田 健次
レンバチニブ第Ⅲ相試験(REFLECT 試験)からみえてきたもの−いかに効果を引き出すか− 近畿大学 工藤 正俊
レンバチニブのがん免疫調節作用による免疫チェックポイント阻害剤との併用メカニズム エーザイ株式会社 加藤 悠
TKIと免疫チェックポイント阻害剤のシナジーへの期待−レンバチニブ,ペムブロリズマブ併用の臨床試験− 国立がん研究センター中央病院 小山 隆文,他
Ⅸ.免疫チェックポイント阻害剤の開発の動向
免疫チェックポイント阻害による癌免疫療法 慶應義塾大学 河上 裕
免疫チェックポイント阻害剤の効果予測のバイオマーカーはあるか 国立がん研究センター先端医療開発センター 福岡 聖大,他
抗PD-1抗体ニボルマブの進行肝細胞癌第Ⅲ相試験(1st line)の概要 久留米大学 鳥村 拓司
抗PD-1抗体ペムブロリズマブの進行肝細胞癌第Ⅲ相試験(2nd line)の概要 国立がん研究センター中央病院 森実 千種
肝癌におけるほかの免疫療法の開発の動向 国立がん研究センター中央病院 近藤 俊輔
免疫チェックポイント阻害剤の副作用の特徴とポイント 近畿大学 林 秀敏,他
肝癌における免疫チェックポイント阻害剤と既存治療との組み合わせ治療(根治後アジュバント・TACE併用・ほかの免疫療法)開発の現状と今後の展望 近畿大学 工藤 正俊
Ⅹ.分子標的治療の充実期到来における肝癌診療ガイドラインのあり方
肝癌診療ガイドライン改訂における分子標的治療の捉え方 東京大学 有田 淳一,他