Bone Joint Nerve通巻第5号第2巻第2号
手術手技シリーズ 最小侵襲手技による腰椎後方固定術(MIS-TLIF)の実際
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- 石井 賢(慶應義塾大学)
- 発行日:2012年04月10日
- 〈抄録〉
近年,最小侵襲脊椎手術(Minimally invasive spine surgery; MISS)が広く普及している.MISSはMEDやPEDに代表される除圧術と最小侵襲脊椎制動・固定術(Minimally invasive spineStabilization; MISt:ミスト)の2 つに分類される(図1).MIStの中で特に注目されている手技が経皮的挿入椎弓根スクリュー(PPS)を用いた最小侵襲腰椎固定術(MIS-TLIF)1)である.MIS-TLIFはその低侵襲性やPPS設置の簡便性から,近年では腰椎変性側弯などに対する多椎間固定にも応用されている.また,転移性脊椎腫瘍や脊椎破裂骨折などの胸椎・胸腰移行部病変に対してはPPSを用いた最小侵襲脊椎制動術(狭義のMISt)が行われている.本稿ではMIS-TLIFのコンセプト,適応,手術手技のコツ,手術手技,ピットホール,今後の展望について概説する.
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石井 賢
慶應義塾大学医学部整形外科