Bone Joint Nerve通巻第5号第2巻第2号
下行性制御機構:下行性疼痛制御機構におけるセロトニンの役割
電子書籍のみ
- 井辺 弘樹ほか(和歌山県立医科大学)
- 発行日:2012年04月10日
- 〈抄録〉
人や動物の脳には,下行性疼痛調節系という痛みをコントロールする神経回路が存在している.その重要な構成要素である吻側延髄腹内側部には5-HT ニューロンが分布し,脊髄後角に投射して痛みをコントロールしている.最近,この神経回路は痛みの抑制だけではなく,全く逆の痛みの増強という働きを持つことが明らかにされた.種々の病態において痛みの慢性化にこの下行性疼痛調節系が関与しているのではないかと考えられている.
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The roles of descending serotonergic neurons in the RVM in chronic pain state
井辺 弘樹* 仙波 恵美子**
*和歌山県立医科大学医学部第一生理学講座
**同 第二解剖学講座