Bone Joint Nerve通巻第9号第3巻第2号
手関節のバイオメカニクス(最新の知見)
電子書籍のみ
- 森友 寿夫(大阪行岡医療大学)
- 発行日:2013年04月10日
- 〈抄録〉
遠位骨間膜と尺骨手根靱帯複合体(UCLC)は遠位橈尺関節(DRUJ)の安定性に関与する補助的な支持機構である.遠位骨間膜には橈骨の背側脱臼を制動する機能がある.橈骨遠位端骨折では背側橈尺靱帯が損傷し掌側橈尺靱帯と遠位骨間膜は残存することが多いため不安定性が出ない.Milch法による尺骨短縮術によりDRUJが安定化する効果があるのは遠位骨間膜が緊張するからである.陳旧性TFCC損傷で不安定性があっても残存したUCLCを利用してTFCCを再建できる可能性がある.
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Current concept of wrist biomechanics
森友 寿夫
大阪行岡医療大学理学療法学科