肝胆膵第82巻第2号
小児期発症の病態
電子書籍のみ
- 梅津 守一郎，他（済生会横浜市東部病院）
- 発行日：2021年03月28日
- 〈要旨〉
自己免疫性肝疾患の中には小児期から成人まで継続した診療が必要になる疾患として，原発性硬化性胆管炎（PSC）と自己免疫性肝炎（AIH）がある．いずれも病態の重症度により比較的安定した経過となる軽症例から，門脈圧亢進症に関連した肝関連合併症を発症し，肝硬変へと進展し肝移植を要する重症例まで幅広く存在する．また，小児と成人とでは臨床像が異なる可能性がある．近年，PSCに関連した研究が盛んであり，本邦でも独自の診断基準や診療ガイドラインが作成されている．一方で小児科領域では不明な点が多く残されている．今回は，小児PSCに関して病態，臨床像，診断，予後に関する，小児のPSCについて解説する．
詳細
Primary sclerosing cholangitis in children
梅津 守一郎 十河 剛 乾 あやの 藤澤 知雄
済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科