肝胆膵第80巻第1号
TG18に基づいた急性胆管炎・胆嚢炎に対する適切なドレナージとタイミング
電子書籍のみ
- 向井 俊太郎，他（東京医科大学）
- 発行日：2020年01月28日
- 〈要旨〉
中等症，重症の急性胆管炎では早期ドレナージが必要となり，第一選択は内視鏡的経乳頭的ドレナージである．困難な場合は，経皮経肝胆道ドレナージや超音波内視鏡ガイド下胆管ドレナージが用いられる．結石治療において，TG18では一期的結石除去が許容されている．しかし，凝固異常を伴う場合や抗血栓薬内服中は，二期的治療が推奨される．術後再建腸管例ではバルーン小腸内視鏡下胆管ドレナージが推奨されるが，手技難易度が高い．急性胆囊炎の治療の基本方針は胆囊摘出術であるが，耐術能に問題がある場合は胆嚢ドレナージが適応となる．標準的ドレナージ法は経皮経肝胆嚢ドレナージであるが，内視鏡的ドレナージの有用性も報告されている．
詳細
Optimal drainage method and timing for acute cholangitis or acute cholecystitis according to updated TG18
向井 俊太郎＊1 高田 忠敬＊2 糸井 隆夫＊1 露口 利夫＊3 丸尾 啓敏＊4 大山 哲司＊5 畠 二郎＊6 蒲田 敏文＊7 井上 大＊8
＊1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
＊2帝京大学医学部外科