肝胆膵第80巻第1号
透析症例に対するDAA治療
電子書籍のみ
- 須田 剛生,他(北海道大学)
- 発行日:2020年01月28日
- 〈要旨〉
2014年にインターフェロンを必要としないDAAsのみによる治療が承認となった.しかしながらDAAsの開発初期では,慢性腎不全患者を除外し臨床試験が行われたことから透析症例へのDAAsの安全性や効果は十分に明らかにされなかった.その後,本邦,海外の臨床試験,real world dataの積み重ねにより,現在では透析症例に対してもDAAsは高い治療成績と安全性があることが明らかにされている.当初は透析例に対するDAAsの使用はジェノタイプ1 型HCV感染症例に限定されたが,pangenotypicactivityをもつグレカプレビル/ピブレンタスビルの透析患者に対する第Ⅲ相試験:EXPEDITION-4試験の結果をうけてHCVジェノタイプによらず,透析症例に対して治療が可能となった.
詳細
DAAs treatment for HCV infected patients on hemodialysis
須田 剛生 木村 恵 重沢 拓 鈴木 和治 北潟谷 隆 坂本 直哉
北海道大学大学院医学研究科内科学講座消化器内科学分野