肝胆膵第80巻第1号
慢性膵炎：内視鏡vs.手術
電子書籍のみ
- 竹山 宜典（近畿大学）
- 発行日：2020年01月28日
- 〈要旨〉
慢性膵炎に伴う難治性疼痛に対しては，外科治療が適応となり，膵管減圧術や膵切除術が選択され，良好な疼痛除去効果が報告されてきた．一方で，近年，体外衝撃波結石破砕療法（extracorporeal shock-wave lithotripcy：ESWL）と膵管ステント挿入を組み合わせた内視鏡的膵管ドレナージが開発され，高い奏効率が報告されるようになった．その結果，従来の外科治療との位置づけが不明確となり，内視鏡治療を行った症例への外科治療介入の時期に関しても不明確となっていた．これに対して2003 年から複数のrandomized control tria（l RCT）がなされ，内視鏡治療が奏効しない場合には，ステント交換などの内視鏡治療継続に固執せず，早めに外科治療を考慮すべきであることが示された．
詳細
Indication of endoscopic and/or surgical treatment on chronic pancreatitis
竹山 宜典
近畿大学医学部外科肝胆膵部門