肝胆膵第80巻第1号

わが国での早期肝癌に対する切除とラジオ波の無作為前向き比較試験

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  • 泉 並木,他(武蔵野赤十字病院)
  • 発行日:2020年01月28日
  • 〈要旨〉
    腫瘍個数3個以内かつ腫瘍径3 cm以内の早期肝癌に対して切除と焼灼療法(ラジオ波)のいずれを選択するのかについては明確な基準が示されていない.これまでのガイドラインでは根治性が高いことから切除を選択すると記載されているが,明確な根拠は示されていない.そこでわが国で前向き無作為比較試験(SURF trial)が行われた.このなかで3 年無再発生存率の結果が2019年のASCOで発表された.切除145例とRFA148例が解析され,3年無再発生存率は,切除群で49.8%,RFA群で47.7%であり両群間に差はみられなかった〔hazard ration(HR)0.96,95%CI:0.72~1.28:p=0.793〕.わが国のRFA治療レベルが高いことに由来すると考えられるが,今後切除術式や生存率についての解析が待たれる.

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詳細

Prospective randomized trial comparing surgical resection and radiofrequency ablation for early stage hepatocellular carcinoma
泉 並木*1 長谷川 潔*2 國土 典宏*3
*1武蔵野赤十字病院消化器科
*2東京大学肝胆膵移植外科
*3国立国際医療研究センター外科