臨床精神医学第47巻増刊号
アドヒアランスを高めるために行うべきこと
電子書籍のみ
- 冨田 真幸（厚生協会大泉病院）
- 発行日：2018年12月28日
- 〈抄録〉
統合失調症治療における服薬アドヒアランスの問題は，入院や精神科救急サービス利用，さらには自殺の危険性や医療費の増大に至るまで，そのもたらす結果の重大性を考えたとき，薬物療法をめぐるその他の諸問題に比して相対的に軽視されがちであるといえる。アドヒアランス低下の背景には患者関連因子，医師関連因子，治療関連因子，環境関連因子などさまざまな要因があげられ，個々の患者においてはそれらが複合的に関与している。アドヒアランスを高めるためには，そのような背景を患者ごとに探り，心理的，社会的，薬理学的にできるすべての介入を組み合わせる必要がある。さらには，そういった工夫を長期に継続して繰り返し行うことが重要である。
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Strategies to improve medication adherence in the treatment of patients with schizophrenia
冨田 真幸
医療法人財団厚生協会大泉病院