臨床精神医学第49巻第2号

障害福祉サービス事業所におけるピアサポーターの有無とアウトカムとの関連─前向き縦断研究─

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  • 山口 創生・他(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所地域・司法精神医療研究部)
  • 発行日:2020年02月28日
  • 〈抄録〉
    地域精神保健サービスでは,精神疾患を経験した者がその経験をサービス利用者に共有するピアサポートが国際的に関心を高めている。本研究は,ピアサポーターを雇用する事業所(ピアサポーター群)と雇用していない事業所(非ピアサポーター群)のアウトカムを比較する縦断研究を実施した。地域活動支援センターおよび就労継続B型事業所の新規サービス利用者を対象として,18か月間の追跡調査を実施した。サービス満足度を主要アウトカムとして,複数のアウトカム尺度を用いた。目標症例数の計算は259名の参加者を必要としたが,分析対象となった参加者はピアサポーター群33 名,非ピアサポーター群14名であった。分析の結果,すべてのアウトカムにおいて両群に有意な差は観察されなかった。分析者数が少ないことから結果の解釈には留意が必要であるが,ピアサポートのメカニズムや効能を再度検証し,支援モデルを固定したうえで,厳密な研究デザインによるピアサポートの効果検証が望まれる。

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Association between outcomes and use of services from peer-support workers in community service agencies: a prospective longitudinal study
山口 創生*1 水野 雅之*2 種田 綾乃*3 相田 早織*1 澤田 宇多子*4 小川 亮*1
*1 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所地域・司法精神医療研究部
*2 東京家政大学子ども学部
*3 神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部 
*4 東京大学大学院医学系研究科精神看護学分野