臨床精神医学第49巻第2号

わが国の精神医学の来し方行く末を思う─平成から令和へ─

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  • 黒木 俊秀(九州大学)
  • 発行日:2020年02月28日
  • 〈抄録〉
    グローバリゼーションとインターネットが著しく進化した平成時代において,精神疾患を捉える精神科医の眼差しはどのように変わったのだろうか。先行する昭和期の後半において,わが国の精神医学・医療の歴史は特異であり,ガラパゴス化していたとはいえ,オリジナリティ豊かな精神病理学が活況を呈した。しかし,平成期に移ると,それらはグローバリゼーションの大波に呑まれ,米国主導のDSM精神医学が普及した。一方では,日本の精神医学の特異さに気づく機会にもなった。また,外来医療が主流となり,昭和期とは精神医療の対象が量的にも質的にも激変した。精神医療の閾が下がり,従来は医療の対象とはみなされなかったようなトラウマや暴力,貧困などの問題とも精神科医は向き合わなければならなくなっている。こうして精神科臨床の眼差しは,少しずつ,しかし,確実に変わりつつある。

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Past and future of psychiatry in Japan: from Heisei to Reiwa
黒木 俊秀
九州大学大学院人間環境学研究院