臨床精神医学第49巻第2号

平成の自殺対策と令和以降の展望

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  • 河西 千秋(札幌医科大学)
  • 発行日:2020年02月28日
  • 〈抄録〉
    平成時代,日本は戦後3度目の自殺のピーク期を迎えた。そのピークは長く,平成のほぼ半分を占めたが,この間,自殺対策基本法が制定され,自殺総合対策大綱のもと,国から市町村レベルまで,自殺対策が義務化された。当初,自殺予防方略開発のために,自殺対策のための戦略研究NOCOMIT-J,およびACTION-研究が実施され,それぞれ,地域介入方略と自殺未遂者への介入方略が確立された。さらに医療においては,医療安全の視点から病院内の自殺事故予防の取り組みが試行され,最近は,がん患者の自殺予防方略開発研究が厚生労働科学研究費補助金事業として開始された。致死性の高い睡眠薬の販売中止や診療報酬制度における向精神薬処方制限もなされた。2010年以降,自殺者数は漸減しているが,令和以降も,対象世代ごとの対策,人材育成,新たな介入ツールの開発,地域自殺対策のあり方,そして研究の推進など,自殺対策にはさまざまな課題が存在している。

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Suicide prevention in Heisei era and beyond
河西 千秋
札幌医科大学医学部神経精神医学講座