臨床精神医学第49巻第2号

現代社会における抑うつ症候群としての新型/ 現代型うつ

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  • 加藤 隆弘・他(九州大学)
  • 発行日:2020年02月28日
  • 〈抄録〉
    社会的ひきこもり(hikikomori),回避性パーソナリティ(avoidant personality)2000年以降,わが国では「新型うつ」「現代型うつ」と呼ばれる抑うつ症(樽味は「ディスチミア親和型うつ病」と命名し,本稿では「現代抑うつ症候群」と称する)が若年層を中心として台頭し,就労現場や教育現場に深刻な影響を及ぼし社会問題と化している。現代抑うつ症候群の特徴は,状況依存的なうつ症状出現・他責・回避傾向である。ストレスの多い場面では抑うつ気分が強まるがそれ以外は割と快活に生活できるという点で,従来の「メランコリー型うつ病」とは対極的である。筆者らは,発生要因としてBio-Psycho-Social な側面,特に日本の文化社会的因子を想定し,その病態解明を進めてきた。さらに,専門外来を立ち上げ,こうした患者の治療実践とともに,心理的因子・文化社会的因子・行動特性を計りうるツールを活用し,現代抑うつ症候群の診断法・重症度評価法・治療法の開発を試みてきた。本稿では,現代抑うつ症候群の特徴,評価法および治療法を概説する。

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Modern-type depression in modern society
加藤 隆弘 香月 亮子
九州大学大学院医学研究院精神病態医学