肝胆膵第82巻第1号

WONに対する最新の内科的インターベンション治療

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  • 向井 俊太郎,他(東京医科大学)
  • 発行日:2021年01月28日
  • 〈要旨〉
    膵炎後局所合併症であるwalled-off necrosisの感染例や有症状例は侵襲的治療が必要となる.近年,超音波内視鏡下ドレナージと内視鏡的ネクロセクトミーによる経消化管的治療を主軸とした内視鏡的step-up approachが開発され,良好な治療成績が報告されている.しかし,内視鏡的ネクロセクトミーは重篤な偶発症が起こり得るため,その適応を含め慎重な対応が求められる.近年,専用の大口径ステントが本邦でも保険収載されて短時間かつ効果の高いドレナージが可能となり,効率よくネクロセクトミーを行うこともできるため治療成績の向上が期待されている.しかし,骨盤腔に及ぶような症例に関しては内視鏡治療単独では難渋するため,経皮的治療や外科的治療の追加を検討すべきである.

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Up-to-date interventional treatment for walled-off necrosis
向井 俊太郎 糸井 隆夫
東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野