肝胆膵第82巻第1号
日本の厚生労働省重症度判定基準の課題
電子書籍のみ
- 池浦 司,他(関西医科大学)
- 発行日:2021年01月28日
- 〈要旨〉
本邦の急性膵炎の死亡率は低下傾向にあるが,重症化すると予後不良となるため,発症早期に重症急性膵炎を拾い上げ,それに対応可能な高次医療機関への搬送を考慮しなければならない.現在,日本で用いられている厚生労働省重症度判定基準は2008年より運用開始となり,予後因子スコアと造影CT Gradeからなる世界的にも高い評価を得ているが,最近では,予後因子スコアのさらなる簡便化や造影CT Gradeのみで判定された重症急性膵炎の致命率の低さなど問題点や課題が指摘されている.本稿では現行の重症度判定基準の要点や課題について概説する.
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The issues of the Japanese severity criteria for acute pancreatitis
池浦 司 岡崎 和一 長沼 誠
関西医科大学内科学第三講座