肝胆膵第81巻第5号

REACH/REACH-2試験におけるintermediate stage HCC への有用性と治療関連腹水の臨床的意義

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  • 土谷 薫,他(武蔵野赤十字病院)
  • 発行日:2020年11月28日
  • 〈要旨〉
    ラムシルマブは癌化学療法後に増悪した血清AFPが400 ng/mL以上の切除不能肝細胞癌に対して広く使用されている.REACH/REACH-2試験のpooled population においてBCLC stage B(n=30)に対するラムシルマブの治療成績はmedian OS13.7か月,median PFS 4.2か月,ORR 17%,DCR 80%であった.治療関連腹水はラムシルマブ群で20.9%,プラセボ群で14.6%に認め,Grade≧ 3腹水の頻度は両群で同等であった(4.7%vs. 4.0%).治療関連腹水発現はOSに関係する有意な因子ではなく,ラムシルマブ治療・腹水あり群(n=66)のmedian OS 6.7か月,median PFS 4.2か月,ORR 9.1%・DCR 69.7%であった.腹水発現例はラムシルマブ群・プラセボ群ともに治療開始時のmacrovascular invasionおよびChild-Pugh 6点の頻度が腹水非発現例に比べて高かった.腹水発現例では有意に低アルブミン血症を認めることが多く,一方蛋白尿・高血圧との関連性は認めなかった.

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Clinical usefulness of ramucirumab for intermediate stage HCC and clinical impact of treatment-emergent ascites during ramucirumab therapy in the patients who participated in REACH or REACH-2 study (AFP ≧ 400 ng/mL)
土谷 薫 早川 優香 安井 豊 黒崎 雅之 泉 並木
武蔵野赤十字病院消化器科