肝胆膵第81巻第5号
ソラフェニブが1st choiceとして適切な患者集団
電子書籍のみ
- 和田 幸之,他(九州医療センター)
- 発行日:2020年11月28日
- 〈要旨〉
進行肝細胞癌の全身化学療法は目覚ましく進歩している.2009年にソラフェニブが登場し,現在では,1st lineとしてレンバチニブ,2nd lineとしてレゴラフェニブ,ラムシルマブが保険承認を受け,近日中に1st lineとしてベバシズマブ+アテゾリズマブ併用療法,2nd lineではカボザンチニブが承認を受ける可能性が高く,肝細胞癌も多剤使用可能な時代となってきている.しかし,1st lineをどう選択するかはいまだ明らかでなく,混沌とした状態のままである.また,ソラフェニブに関しては,分子標的治療薬のシークエンス治療で良好な予後改善が期待できることが報告されるようになってきている.今回は,特に治療シークエンスに焦点をあて,ソラフェニブが1stchoiceとして適切な患者集団についてまとめ報告する
詳細
Characteristics of candidates for sorafenib treatment as first-line therapy for hepatocellular carcinoma
和田 幸之*1,2 高見 裕子*1,2 龍 知記*1,2 嬉野 浩樹*1,2 今村 一歩*1,2 佐々木 晋*1,2 才津 秀樹*1,2
*1国立病院機構九州医療センター肝胆膵外科
*2同 臨床研究センター