肝胆膵第77巻第3号

  • 特集/慢性炎症から肝胆膵癌にいたるランドスケープ
  • 発行日:2018年09月28日
  • 〈企画趣旨〉
     1863年にVirchowは、慢性炎症と発癌の関わりを提唱した。以来、疫学調査や病理学的アプローチに加えて、微小環境における宿主と病原体との相互作用、シグナル伝達系、ゲノム・エピゲノムといったさまざまな視点から、その機序の解明が行われてきた。肝胆膵領域においては、肝炎ウイルス制御により肝発癌の予防が期待されるなど、炎症制御による発癌予防ということが現実のものとなってきている。本特集では、慢性炎症と肝胆膵癌の関わりについて、特に超高齢化社会における発癌予防という展望もふまえて、最新の研究成果を含めて整理したい。

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〈目次〉
〔巻頭言〕「慢性炎症からの発癌」を今考える意義 山形大学 上野 義之
総論
ゲノム・エピゲノム異常の視点から 京都大学 髙井 淳,他
生体防御機構Keap1-Nrf2システムの視点から 東北大学 田口 恵子
NF-κB,JNK,STAT3活性化経路と炎症発癌 横浜市立大学 前田 愼
細胞死機構の視点から 大阪大学 疋田 隼人
癌幹細胞と免疫細胞の腫瘍宿主相関 -癌幹細胞の視点から- 東京医科歯科大学 島田 周,他
慢性炎症と胆道発癌 -病理学的視点から- 神戸大学 全 陽
肝臓
肝炎ウイルスとその病態 鹿児島大学 小原 恭子,他
B型肝炎ウイルスの感染から肝細胞癌に至るまでのメカニズム -B型肝炎による肝癌はなぜ減らないのか- 東北大学 井上 淳,他
C型肝炎ウイルス感染による肝発癌 金沢大学 島上 哲朗,他
NAFLD/NASH肝癌 久留米大学 川口 巧,他
肝炎と酸化ストレス 川崎医科大学 原 裕一,他
胆道
胆管障害からの肝外胆管癌発癌 -IL-33 の関与- 東京大学 中川 勇人,他
膵・胆管合流異常と胆道癌 徳島大学 石橋 広樹,他
原発性硬化性胆管炎と胆管癌 千葉大学 熊谷 純一郎,他
膵臓
慢性炎症と膵発癌 東北大学 古川 徹
慢性膵炎における膵癌リスク因子 -スクリーニング法など- 東京女子医科大学 高山 敬子
自己免疫性膵炎と膵癌 東京高輪病院 平野 賢二,他
座談会
慢性炎症と肝胆膵癌への展望 (司会)正宗 淳(東北大学)/坂本 直哉(北海道大学)/古川 徹(東北大学)/西田 直生志(近畿大学)
シリーズ 肝臓の病理形態の理解と診断へのアプローチ
脂肪組織からなる肝腫瘤性病変 福井県済生会病院 中沼 安二