臨床精神医学第47巻第4号

赤血球数の異常─貧血と赤血球増多症─

電子書籍のみ

  • 田村 志宣(和歌山県立医科大学)
  • 発行日:2018年04月28日
  • 〈抄録〉
    貧血は,精神科を含めたさまざまな診療科で最も遭遇する血液疾患であるが,その原因の鑑別は多岐にわたる。問診と理学所見から基礎疾患を推定できることも少なくないが,初診時の鑑別のためには,平均赤血球容積と網赤血球率が有用とされる。貧血を認めた場合,血清フェリチン値(貯蔵鉄)は,鉄欠乏性貧血や無効造血の評価などに不可欠となる。薬剤に起因する二次性貧血もよく経験されるので,内服薬の種類や投与期間の聴取は常に心がけ,可能であれば,被疑薬の変更もしくは休薬が望ましい。貧血の多くは良性疾患であることが多いが,他系統の血球異常を認める場合,造血器悪性腫瘍の存在を念頭に入れ,専門医へのコンサルテーションを考慮する。一方,赤血球増多症は,骨髄増殖性腫瘍の一つである真性多血症と喫煙・アルコール多飲・ストレスなどが誘因となる相対的赤血球増多症を鑑別すべきであるが,その大半は後者である。

電子書籍のご購入

1,324円(税込)

決済方法:クレジットカード
ご購入には会員登録が必要です
電子書籍の返品はできません

カートに入れる

デモ版ご確認のお願い

初めて電子書籍をご購入される際は、事前にデモ版をご覧いただき、ご利用される環境での動作確認を行ってください。

デモ版を見る

電子書籍の閲覧にはインターネットに接続された環境が必要です。オフラインではご利用いただけません。

電子書籍の動作環境

お気に入り登録にはログインが必要

詳細

Abnormal blood cell counts -anemia and polycythemia-
田村 志宣
和歌山県立医科大学血液内科