臨床精神医学第47巻第4号
ALP,ChE,γ-GTP,LAP,LD(LDH)の異常
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- 檜垣 彰典ほか(愛媛大学)
- 発行日:2018年04月28日
- 〈抄録〉
ALP,γ-GTP,LAPは一般に胆道系酵素と呼称され,胆汁排泄経路に閉塞機転が生じると血中濃度の上昇がみられる。ALPには複数のアイソザイムが存在し,胆道閉塞を伴わない肝障害ではALP2優位の上昇がみられる。γ-GTPはアルコール性肝障害での感度が高く,胆管の閉塞がなくとも高度に上昇する。これらに加え,LAPの測定も胆道系疾患の診断特異度を上げるのに有用である。ChEの低値は多くの場合低栄養状態を反映するが,認知症治療薬を使用中は医原性のアセチルコリン濃度上昇に注意が必要である。LDは臓器特異性に乏しいものの,急性心筋梗塞や悪性症候群など重篤な疾患において著明な上昇をきたすため重要な検査項目である。
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Abnormalities in hepatobiliary enzymes and lactate dehydrogenase
檜垣 彰典 檜垣 實男
愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座