臨床精神医学第47巻第4号
統合失調症の人の身体合併症と健康格差
電子書籍のみ
- 篠崎 和弘(浅香山病院)
- 発行日:2018年04月28日
- 〈抄録〉
統合失調症では心血管性疾患による早期死亡が多く一般人口との差は拡大している(死亡格差)。心疾患の背景には肥満,糖尿病,高血圧,脂質代謝異常などメタボリックシンドロームの罹患率の高さが存在する(健康格差)。二つの格差の背景には,治療薬の副作用,標準的な身体科医療を受ける機会が少ないこと,不適切な生活習慣,糖尿病への脆弱性などがある。格差解消の第一歩は精神科医が格差に注目し,リーダーシップを持って身体科と連携することであろう。多職種での標準的介入プログラムの開発が課題である。
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Comorbidities and health gap in patients with schizophrenia
篠崎 和弘
公益財団法人浅香山病院臨床研究研修センター