臨床精神医学第51巻第5号

脳神経内科医からみた薬剤性パーキンソニズム

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  • 冨山 誠彦(弘前大学)
  • 発行日:2022年05月28日
  • 〈抄録〉
    薬剤性パーキンソニズム(DIP)は依然として重要な運動神経疾患の一つである。脳神経内科に受診するDIP患者の多くは,消化器症状に対して処方されたスルピリドが原因であることが多く,精神科からの抗精神病薬によるものは少ない。おそらく精神科医の多くは,DIPを副作用として対処していると思われる。脳神経内科医にとって,DIPは早期に診断し,適切に対処することで重症化を防ぐことができる「運動障害疾患」である。DIP患者には,ドパミン神経細胞が減少している前臨床期パーキンソン病患者も多く含まれている。これらの患者とドパミン神経が健常な純粋DIP患者を鑑別することは,治療を選択するうえで重要である。パーキンソニズムの検知においては,脳神経内科医が精神科医より一日の長がある。抗精神病薬を開始時には,パーキンソニズムに注意を払い,疑った場合には脳神経内科に相談し,協力して対処していくことが望まれる。

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Drug-induced parkinsonism as viewed from the perspective of a neurologist
冨山 誠彦
弘前大学大学院医学研究科脳神経内科学講座