臨床精神医学第51巻第5号

運動疾患における精神症状と精神疾患における運動症状

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  • 西尾 慶之(東京都立松沢病院)
  • 発行日:2022年05月28日
  • 〈抄録〉
    従来運動疾患に分類されてきた神経変性疾患に,高い頻度で認知障害や精神症状が認められることが知られるようになった。たとえばパーキンソン病では,大多数の患者の経過中にうつやサイコーシスなどの精神症状が出現する。他方,内因性精神疾患においてもカタトニアや微細神経学的症状と呼ばれる運動症状が高い頻度で認められる。近年の研究は,初老期・老年期の双極性障害において健常者の2~5.6倍の頻度でパーキンソン病が認められること,老年期うつ病の2割の患者においてレビー小体病理が認められることを示している。精神疾患と神経疾患の二分法は乗り越えられるべき時期に来ているといえるだろう。本稿では,運動疾患(神経疾患)の精神症状と精神疾患の運動症状の具体例を紹介・解説し,脳神経内科と精神科が互いに連続し重なり合う領域であることを確認する。

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Psychiatric symptoms in movement disorders and motor symptoms in psychiatric disorders
西尾 慶之
東京都立松沢病院精神科・神経内科