臨床精神医学第51巻第5号

脳神経内科医からみた機能性神経障害─転換性障害─

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  • 園生 雅弘(帝京大学)
  • 発行日:2022年05月28日
  • 〈抄録〉
    ヒステリーは,エジプトのパピルスにも記載されていた病気である。ギリシャ語で子宮を意味するヒステリーは用語として不適切とされ,さまざまな変遷があったが,機能性神経障害(FND)の名称が適切と思われる。FNDを含む心因性の病態は,脳神経内科外来患者の1~2割を占めるcommon diseaseである。FNDの診断は,除外診断ではなく,精神的特徴や心理学的ストレスの存在から類推するのでもなく,神経症候そのもの,すなわちFNDの陽性徴候からくだすべきである。最新の精神科の疾病分類DSM-5においてもこれが支持された。FNDの陽性徴候としてはさまざまなものが記載されており,Sonoo外転試験,逆説的手関節屈曲の二つを筆者は報告した。FND診療においては検査は最低限として陽性徴候を元に,なるべく早期に積極診断すべきである。適切な説明を含む脳神経内科医の診療そのものが認知行動療法となる。難治例では,リハビリテーション科・精神科との集学的治療が望まれる。

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Functional neurological disorders view from a neurologist –conversion disorders–
園生 雅弘
帝京大学医学部脳神経内科