肝胆膵第84巻第3号
ジェノタイプ2 のC 型慢性肝炎に対するオムビタスビル・パリタプレビル・リトナビルおよびリバビリン併用療法の特定使用成績調査
電子書籍のみ
- 野口 和典，他（大牟田市立病院）
- 発行日：2022年03月28日
- 〈要旨〉
ジェノタイプ2のC型慢性肝炎に対するオムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル（OBV/PTV/r）＋リバビリン（RBV）併用療法の特定使用成績調査を実施した．ジェノタイプ2のC型慢性肝炎と診断され，OBV/PTV/r ＋ RBV併用療法を受けた患者449例を登録した．429例を安全性解析対象症例，344例を有効性解析対象症例として解析した．安全性解析対象症例のうち，副作用は38.9％で認められた．主なものは，貧血（18.6％），血中ビリルビン増加（8.9％），ヘモグロビン減少（6.1％）であった．重篤な副作用は1.9％で認められた．安全性評価期間内に死亡した症例は認められなかった．SVR12達成率は93.3％であった．本調査により，OBV/PTV/r ＋ RBV併用療法は実臨床でも新たな懸念事項は認められず臨床試験と同等の抗ウイルス効果が確認された．
詳細
The special drug use-results survey of ombitasvir/paritaprevir/ritonavir coadministered with ribavirin in patients with genotype 2 chronic hepatitis C
野口 和典＊1 佐久間 龍太＊2 須永 尚美＊2 岩下 恵理＊2 持田 智＊3
＊1地方独立行政法人大牟田市立病院内科・消化器内科
＊2アッヴィ合同会社医学統括本部
＊3埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科