臨床精神医学第49巻第5号
食物と認知症予防
電子書籍のみ
- 下方 浩史(名古屋学芸大学)
- 発行日:2020年05月28日
- 〈抄録〉
世界保健機関(WHO)が2019年に発表した「認知機能障害および認知症のリスク抑制-WHOガイドライン」(Risk reduction of cognitive decline and dementia –WHO guidelines)では,認知症予防のための食事について,数多くのエビデンスをもとに具体的な内容を示した勧告を行っている。勧告では,最初に地中海食のようなバランスの取れた食事を推奨している。野菜,果物を1 日400 g以上摂取し,豆類,ナッツ,全粒穀物,不飽和脂肪酸を多くとるようにする。砂糖など糖類からのエネルギー摂取は10%未満,食塩は1 日5 g未満,脂肪からのエネルギーを30%未満とするように勧告している。ビタミンE,ビタミンC,カロテノイドのような抗酸化ビタミンやEPA,DHAのような多価不飽和脂肪酸は認知症予防に有用である。しかし,こうしたビタミン類を食事からではなくサプリメントとしてとることは有用ではなく,認知症予防のためにサプリメントを使用することは勧められない。
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Food and dementia prevention
下方 浩史
名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科