臨床精神医学第49巻第4号

自閉スペクトラム症の大規模神経ネットワーク

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  • 渡部 喬光(理化学研究所)
  • 発行日:2020年04月28日
  • 〈抄録〉
    ヒト脳画像研究にグラフ理論のツールが導入されて20年ほど経過した。この間,大脳神経ネットワークに関して,健常群・疾患群を問わず多くの論文が発表された。本稿では,少し複雑なネットワーク的脳画像解析を適用すると,自閉スペクトラム症(ASD)に特異的な大脳ネットワークの階層的特徴や神経動態を,より生物学的・情報論的,もしくは臨床的な意味・メカニズムを想起させるような形で抽出できるということを述べたいと思う。まずは,高機能ASD当事者の大脳神経ネットワークが定型発達群と比較してどのように異なった階層性を示し,それが情報処理上どのような意味を持っているのかを示す。その後,大脳の神経サブネットワーク間の動的相互作用が,高機能ASD当事者の症状や独特の知性にどのように関連しているのかを概説することで,ASDの行動・認知の共通の基盤となりうるネットワークメカニズムを提示する。

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Large-scale brain network architecture in autism spectrum disorder
渡部 喬光
国立研究開発法人理化学研究所脳神経科学研究センター