肝胆膵第78巻第3号
肝硬変のトータルマネジメント
電子書籍のみ
- 鍛治 孝祐，他（奈良県立医科大学）
- 発行日：2019年03月28日
- 〈要旨〉
近年，C型肝炎に対する抗ウイルス療法は経口抗ウイルス薬（DAA）の登場により大きく変貌したが，ウイルス制御下においても肝細胞障害や肝線維化の完全なコントロールは困難である．またアルコールやNASHなどに由来する肝硬変の症例においてはいまだ肝発癌リスクへの対策が確立されていない．そのような背景において栄養管理，合併症対策，発癌予防と肝硬変診療において取り組むべき課題は多彩であり，肝硬変に対するマネジメントは今まで以上に重要な問題となる．またこの数年間でさまざまな新規薬剤が使われるようになっており，病態に基づいた新規治療法を理解したうえで包括的な視点から診療を行う必要があると思われる．
詳細
Total management of liver cirrhosis
鍛治 孝祐 吉治 仁志
奈良県立医科大学内科学第三講座（消化器・内分泌代謝内科）