肝胆膵第78巻第2号

慢性膵炎への移行(膵石灰化)−全国調査における膵石形成の危険因子−

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  • 伊藤 哲也,他(長野赤十字病院)
  • 発行日:2019年02月28日
  • 〈要旨〉
    本邦22施設において1型自己免疫膵炎(AIP)に関する調査を実施した.経過中に膵石が出現した症例を膵石形成群,それ以外を膵石非形成群と定義し,両群間で各種検査所見について比較し,膵石形成に関連する因子を後方視的に検討した.1型AIP624症例の内,31例(5%)に膵石形成を認めた.膵石形成群で診断時のBT-PABA試験値は有意に低く,ステロイド治療後のHbA1c値は高値を呈した.画像所見では,膵萎縮および肝門部・肝内胆管狭窄が,膵石形成群で有意に多かった.膵頭部腫大は膵石をより高頻度に形成する傾向があった.一方,観察期間が短いほど膵石形成頻度が低かった.膵石形成を伴う1型AIPにおいて高頻度に膵頭部腫大を認めることは,長期経過において膵液流出障害を背景とした膵機能不全や膵石形成が発生することを示唆している.

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詳細

The transition from type 1 autoimmune pancreatitis to chronic pancreatitis with pancreatic stone formation -risk factors for pancreatic stone formation analyzed in the nationwide survey-
伊藤 哲也*1,2 芦原 典宏*2 倉石 康弘*2 小澤 真希子*2 中村 晃*2  金井 圭太*2 渡邉 貴之*2 濱野 英明*2 松本 晶博*2  川 茂幸*3
*1長野赤十字病院消化器内科 
*2信州大学医学部内科学第二教室 
*3松本歯科大学歯学部内科学