肝胆膵第78巻第2号
再燃の予測因子
電子書籍のみ
- 早川 宏,他(山梨大学)
- 発行日:2019年02月28日
- 〈要旨〉
自己免疫性膵炎(AIP)の1型は再燃の頻度が高く,ステロイド維持を行った場合20〜30%,維持治療を行わない場合は約50%に再燃がみられると報告されている.AIP診療ガイドライン2013ではプレドニゾロンによる寛解導入後に3年間の維持治療を推奨しているが,発症後7年まで再燃率が増加することが近年報告されており,現行の維持治療では不十分な患者群の存在が明らかになってきた.報告によると再燃の予測因子としてIgG4関連硬化性胆管炎などの膵外病変,治療前後のIgG4高値,びまん性膵腫大,維持治療なし(治療期間が短い)などがあげられている.これら再燃リスクの高い患者群を認識することは治療方針決定に重要である.
詳細
Predictors of relapse in patients with autoimmune pancreatitis
早川 宏 高野 伸一 深澤 光晴 進藤 浩子 高橋 英 廣瀬 純穂 川上 智 深澤 佳満 佐藤 公 榎本 信幸
山梨大学医学部第一内科