臨床精神医学第45巻第7号
森田療法と自己受容・自己肯定感
電子書籍のみ

- 北西 憲二(森田療法研究所北西クリニック)
- 発行日:2016年07月28日
- 〈抄録〉
森田療法では,自己否定から自己受容,自己肯定へと変化を引き起こすことを治療の目標とする。とらわれとは,不快な心身の反応に注意が集中し,それを承認できないという自己否定を含む。そこでの自己は,理想の自己(「ベき」思考)が感情,行動などの担い手である現実の自己を受け入れられない,という構造を示す。そして森田療法では,われわれの経験を,恐怖と欲望の関連から理解する。森田療法の介入は,1)頑なな理想の自己(「べき」思考)を削ること(受容の促進),2)現実の自己をふくらますこと(行動の変容)からなる。それを通して,不安,恐怖,さらには現実の自己の受容を目指し,他方では,行動面での介入を通して,生きる力(生の欲望)を生活場面で発揮できるように援助する。この介入から,自己否定から自己受容,そして生活場面での生きる力(生の欲望)の発揮を通して自己肯定に至る。これがあるがままに至る道である。
詳細
Self-acceptance・self-affirmation and Morita therapy
北西 憲二
森田療法研究所/北西クリニック