臨床精神医学第45巻第7号
自殺の危険と自己肯定感
電子書籍のみ

- 高橋 祥友・他(筑波大学)
- 発行日:2016年07月28日
- 〈抄録〉
自殺を予防するには,まずどの程度の自殺の危険が存在するのか,一般的な自殺の危険因子と照らし合わせて,ハイリスク者をスクリーニングしていく。しかし,それはあくまでも評価の第一歩にすぎない。患者の自殺の危険を適切に評価するためには,危険因子,保護因子などとともに,患者の生活史上に認められる自己破壊傾向,自己肯定感,将来をどのようにとらえているかといった点についても検討すべきである。患者が自分自身を守るべき存在であるととらえているか,将来を現在よりもより肯定的に期待することができるかといった点についても検討していく必要がある。このように,精神障害の現在の重症度ばかりでなく,患者の自己肯定感を理解し,適切に評価することは,今後の自殺予防を目的とした治療計画を立てるうえで不可欠な視点である。
詳細
Suicide risk and self-esteem
高橋 祥友 高橋 晶 袖山 紀子
筑波大学災害・地域精神医学