臨床精神医学第45巻第7号

女性の自己受容・自己肯定感と精神科臨床

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  • 平島 奈津子(国際医療福祉大学三田病院)
  • 発行日:2016年07月28日
  • 〈抄録〉
    女児は,乳幼児期に母が抱く「女児と一体である」という空想に支えられて,母と同一化することによって,自分が女性であるという感覚を育むため,男児より安定した性別同一性の感覚をもちやすい。しかし,女性としての能力は身体内部の時限装置が作動するまでわからないため,その女性性には傷つきやすいナルシシズムが内包されているといわざるを得ない。摂食障害ではしばしばその病理に「女性性の拒否」あるいは「女性性の過度の受容」が認められるといわれる。痩せが日常生活機能を侵食するほどではない拒食症患者は,痩せを礼賛する風潮に後押しされて,病的な自己を肯定することから抜け出すことが難しい。防衛として機能している自己肯定感にどのようにアプローチするかが治療的に重要である。再生産期や更年期も自己同一性が改訂される時期だが,その際に,女性としての自己肯定感は女性を支え,精神病理の発現から女性を保護する。

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Female self-acceptance and self-approval in psychiatric practice
平島 奈津子
国際医療福祉大学三田病院精神科