臨床精神医学第53巻第4号

神経障害性疼痛と自己抗体

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  • 賀集 薫・他(九州大学)
  • 発行日:2024年04月28日
  • 〈抄録〉神経障害性疼痛は,「体性感覚神経系の病変や疾患によって生じる痛み」と定義される難治性疼痛の一つである。神経障害性疼痛の原因は,代謝性,外傷性,感染性,腫瘍性,自己免疫性など多岐にわたり,かつその発症機序の多くが未解明なため,個々の病態に応じた治療が難しく,患者の多くが十分な鎮痛が得られていない。そこで,神経障害性疼痛の病態を解明し,病態に応じた治療法の開発につなげることが喫緊の課題である。近年,体性感覚神経系に発現しているチャネルや受容体を標的とした自己抗体が次々と発見され,これらの自己抗体が神経障害性疼痛に関連することが明らかとなり,「自己抗体介在性神経障害性疼痛」が新しい病態機序として注目されている。免疫治療という新たな治療選択肢を提示できる可能性のある自己抗体を発見し,測定することは,今後の神経障害性疼痛診療の向上と神経障害性疼痛患者の生活の質の改善に寄与するものと期待される。

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Neuropathic pain and autoantibodies
賀集 薫 藤井 敬之
九州大学大学院医学研究院神経内科学