臨床精神医学第52巻第12号
ヘルスケア・メディカルデータを活用したWell-beingの実現─そのプラットフォームから精神神経領域への活用へ─
電子書籍のみ
- 工藤 晶子・他(日本電信電話株式会社)
- 発行日:2023年12月28日
- 〈抄録〉
現代社会では医療費の増加と健康寿命の伸び悩みの課題があり,ヘルスケア・メディカルデータとデジタルトランスフォーメーション(DX)への期待が高まっている。ヘルスケア・メディカルデータを活用し,AI解析技術などを組み合わせることで,個人に合わせたプレシジョン・サービスが可能となり,予防医療や治療,高齢者ケアなどに効果をもたらす。そのためにはアカデミアと企業の協力が不可欠であり,アカデミアは科学的根拠の提供,企業はデータ活用とサービスの提供により,信頼性の高い医療DXが実現できる。しかし,専門性と価値基準の違いが協力を妨げており,専門用語の調整と交流が必要である。さらに,産学連携の強化や柔軟なキャリアの実現が求められる。NTTグループはDXを推進し,ヘルスケア・メディカルデータ活用を支援しており,企業とアカデミアの協力強化により,Well-being な社会の実現が期待される。
詳細
Maximizing mental well-being by building a big data database with combined information from healthcare and medical systems for neuropsychiatry
工藤 晶子*1 松﨑 憲*1 渡邉 啓*1 金子 麻衣*1 石塚 公子*2
*1日本電信電話株式会社
*2ジョンズホプキンス大学医学部・統合失調症センター