臨床精神医学第52巻第10号

気分障害における認知機能評価の有用性と臨床応用

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  • 菅原 裕子・他(福岡大学)
  • 発行日:2023年10月28日
  • 〈抄録〉
    統合失調症と共通の生物学的基盤の存在が示唆されている双極性障害では,統合失調症に類似した認知機能障害が認められる。双極性障害の認知機能障害には躁病エピソードの回数が影響することが報告されているが,進行性であるかは定かではない。双極性障害の認知機能に特化した評価ツールは存在しないものの,いくつかのスクリーニング/モニタリングに適したツールの日本語版が臨床研究で用いられており,より網羅的な認知機能評価ツールに関しても同様に日本語版が開発されている。うつ病の認知機能障害に関しては,適切な治療によりおおむね回復するものの一部残存し,残存する認知機能障害には病相の反復回数や高齢発症が関与していることが示唆されている。うつ病患者の認知機能評価では,客観的な評価と主観的な評価は必ずしも一致しないことから,客観的評価と主観的評価をあわせた有用性の高い評価尺度の開発が望まれる。

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Measurement of psychiatry of cognitive function in mood disorder
菅原 裕子 堀 輝
福岡大学医学部精神医学教室