臨床精神医学第51巻第12号

「通院精神療法」再考─外来で私はどう患者とつきあっているか─

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  • 藤山 直樹(上智大学)
  • 発行日:2022年12月28日
  • 〈抄録〉
    精神分析実践を仕事としながら,週一回の精神科外来診療を長年やってきた立場から,筆者が考える「通院精神療法」を明らかにした。人との援助関係のなかにいることが難しい患者との治療関係を構築し,維持し,治療への希望をつなぎとめるスキルである。そうしたスキルがどのようなものであるかを簡単に例示した。さらに筆者は,初診時に患者の受診動機づけを評価すること,記述的診断だけでなく重層的な観点からの見立てをつけていくことの重要性を指摘し,初診での薬物投与をしない可能性に目を向けることを示唆した。また,面接設定の供給者としての精神科医を意識すること,患者とのつきあいをするうえで,情報を聴取するために質問するだけでなく,精神科医が自分の気持ちを通じて患者に何かを語ること,それを通じて,患者が目の前に,自分とのことで感情を体験し,それをもちこたえ,希望を失わなずに考えている医者を体験することの重要性を指摘した。

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Supportive psychotherapy for patients in an ordinary outpatient psychiatric clinic: from personal experience
藤山 直樹
精神分析家個人開業,上智大学名誉教授