臨床精神医学第51巻第12号

分別のある臨床

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  • 中嶋 義文(三井記念病院)
  • 発行日:2022年12月28日
  • 〈抄録〉
    多忙な外来においてこころがけていることは,『分別』を大切にすることである。『分別』とは,『ぶんべつ』(discrimination)=見立て,の意味と,『ふんべつ』(sense, sensibleness)=良識,の両方の意味がある。正しく見立てることで,一見「難しい」患者や管理困難な患者の問題に直面した際,複雑で多様であるだけだと理解することが可能となり,関係者間で具体的な支援について話し合うことができるようになる。見立ての方法として1990年代から用いている観点モデル(Perspective Model)に基づく臨床実践を紹介する。自分が医師としてやれることは限られている。狭い医療の枠組みのみでは支援は不能であり,より広く社会的資源と協働する支援が必要となる。複雑で多様な患者を柔らかく何重にも支えるためには周囲の資源を利用するのが一番よい。自分でなくてもよいことは他人にやってもらった方がよいという原則,自分のやるべきことを弁える分別,問題をその場で解決しようとしないという分別を大切にしている。

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Clinical practice with discrimination, sense and sensibleness
中嶋 義文
記念病院精神科