臨床精神医学第51巻第9号

不安と自殺・自傷─特に遺伝学的知見の観点から─

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  • 大塚 郁夫・他(神戸大学)
  • 発行日:2022年09月28日
  • 〈抄録〉
    「不安」は,ヒトの日常レベルで感覚されるものから,精神科領域のさまざまな疾患の診断基準になり得るものまで,多彩な階調を有し,それゆえソリッドな研究対象になりにくい表現型といえる。各精神疾患や自殺/自傷行動の質・重症度にもまたグラデーションがある。こうした表現型どうしの生物学的連関のありようを描出する手法として,近年急速に進化している網羅的ゲノム解析がある。本稿ではこの網羅的ゲノム解析の知見を一つの幹としながら,「不安と自殺・自傷」の生物学的関係性の提示を試行した。「不安」とphenotypingされる遺伝的要素は,気分障害や統合失調症といった主要精神疾患の遺伝的要素ほどには,自殺行動や非自殺性自傷と強くoverlapしていないことが示唆された。

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詳細

Genetic basis of the association between anxiety and suicide / self-injury
大塚 郁夫 谷藤 貴紀
神戸大学大学院医学研究科精神医学分野